用語解説:「アルファベット順/あいうえお順」に並んでいます。 |
R |
■RSウイルス:呼吸器系の悪者の代表ウイルスの名前。毎年12月ー2月の真冬に流行がある。乳児にぜんそくみたいな気管支炎を起こしやすい。高熱になることも多い。幼児期以上でも、「気管支が弱い」・「ぜんそくのケがある」など気道過敏なこどもの喘息発作の引き金感染になりやすい。また伝染力が強く、集団保育やきょうだい間での感染が多い。治療法はいまのところは対症療法しかない。 |
あ |
■アデノクロン:アデノウイルス抗原検出キット。流行性角結膜炎や咽頭結膜熱など、アデノウイルスによる流行性眼疾患の診断のために開発されたが、40種類以上あるアデノウイルスの共通抗原を検出できるため、現在は結膜ぬぐい液だけでなく、咽頭ぬぐい液や便でもアデノウイルス感染症の診断が可能となった。 |
こ |
■小型球状ウイルス(SRSV):毎年11月頃に流行がある嘔吐・下痢・腹痛が急に症状として病気になる原因ウイルス。その大きさと形からつけられた名前。ときどき小集団に感染するが、潜伏期間が1-2日と短くほぼ同時に嘔吐があり「食中毒」の疑いがもたれる場合がある。多くのこどもは2-3日で元気になる。治療法は対症療法のみ。もし脱水があるか進みそうなら輸液が有効。ときに吐き気止め座薬(商品名ナウゼリン)も使用する医師もあり。 |
ぜ |
■喘息性気管支炎:小児科では「喘息様気管支炎」と同じ。病気の症状、所見は「気管支喘息」の乳児に発症したものと同じで「ゼイゼイ、ヒューヒューした呼吸音、咳込みと呼吸困難」となる。ただし半数では39度以上の高熱となるし、やや低年齢たとえば生後6ヶ月から12ヶ月に好発。大半の原因はRSウイルスの感染による。このウイルスが例年12月頃に繁殖、感染流行を起こす。なおこの病気にかかると急性の気管支炎としていったんはなおるが、数ヶ月から数年して気管支喘息を発病しやすいこともわかって来ている。 |
ふ |
■フルA(Directigen FluA):A型インフルエンザの簡便診断検査法。鼻腔もしくは咽頭ぬぐい液を用いて検査する。通常10分程度で結果が出る(病院では、中央検査室で他の検査と平行して行われるため、それより若干時間を要することもある)。判定は、「▲」(三角マーク)が出れば陽性、「・」(点マーク)が出れば陰性、と単純明快である。ただし、この検査法ではB型インフルエンザの診断はできない。 |
ろ |
■ロタウイルス:乳幼児の嘔吐下痢の半数近くを占める原因ウイルスでもともと冬に流行しやすいので「冬期乳児下痢症」とも呼ばれていた。便が白色(黄白、緑白あり)となりやすく、「白色便性下痢症」の別名もある。感染の平均潜伏期間は3日。嘔吐や嘔気は2、3日、下痢は一週間続くことが多い。発熱することもよくある。(*発熱・嘔吐・下痢は脱水の3大原因)外来点滴または入院が必要となることもよくある。このウイルスをやっつける薬はまだない。まれにけいれん、肝障害を合併する。 |