チャイルドシートの重要性
チャイルドシートアンケートのまとめ
新潟県小児科医会会長 川崎 琢也 はじめに 新潟県警の平成28年の調査では、新潟県の6歳未満の子供のチャイルドシート使用率は49%で全国ワースト3位です。下表のように、全国と比較して1歳未満はそんなに悪くはないのですが、大きくなるにつれてぐっと低下していきます。
アンケートの結果と考察 保護者の方へ 新潟市民病院の阿部裕樹先生が、交通事故で市民病院を受診した6歳未満の子供たちを調査しました。その結果、チャイルドシートを正しく使用していたお子さんの77%は何の怪我も負っていませんでした。一方で装着なしのお子さんは、79%が何らかの怪我を負っており、そのなかには死亡例も2例ありました。 今回のアンケート結果でも、「子どもが嫌がるから」「近距離しか乗らないから」「面倒だから」とチャイルドシートを使用しない保護者の方が一部いました。確かに急いでいるときに嫌がる子どもをチャイルドシートに装着するのはとても面倒なことだと思います。実際に使わなくても運が良ければ何でもないかもしれません。「昨日も大丈夫だったから、きっと今日も大丈夫」と間違って安心してしまいがちです。でもこれは大きな落とし穴です。子どもには、生まれた時から常に例外なくチャイルドシートを使い続けることが重要です。チャイルドシートを使用しない限りは車を動かさないという保護者の固い決意が必要です。なぜならひとたび事故にあった際には、27.5倍も死亡率が上昇し、正しい装着をしていなければ6倍も死亡重症率が上昇するのです。実際に事故にあってから後悔しても遅いのです。 お子さんの命と健康を守るため、ぜひ年齢・体格に合ったチャイルドシートを正しく使用して下さい。
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