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 子どものメディアヘの接し方
村井 力四郎
 テレビ、ビデオが普及し、子どもについつい手間が掛からないテレビを長時間見せることが多いですが、1歳半の子でテレビを長時間見る子は短時間見る子より言葉の遅れの割合が2倍みられたという報告があります。また言語発達や社会性の遅れのある幼児の中で、テレビ・ビデオを長時間視聴している例があり、テレビ視聴を止めると改善する子があることが知られております。
 乳幼児は家族、身近な人とのかかわりで言葉を覚え、遊び、心と体が発達していきます。三つ子の魂百までものたとえどおり周囲の愛情を肌に感じて発達していきますが、長い時間テレビと接することにより人とのふれあいが減少し、言葉の遅れがみられたり、対人関係が上手に保てなくなります。さらに幼児期からの暴力的な映像を見て育つことが、大きくなってからの暴力的な事件と関係することがわかってきております。学童期以降における長時間のテレビ視聴やテレビゲームは運動不足を助長し肥満、小児生活習慣病の原因にもなります。また睡眠不足や親子間のコミュニケーション不足をきたし、疲労も重なり不定愁訴や不登枚の引き金にもなります。
 以上よりメディアへの接し方は以下のことに気をつけましょう。
 2歳以下の子どもには、テレビ・ビデオをなるべく見せないようにしましょう。テレビはつけっぱなしにせず、見たら消しましょう。授乳中や食事中はテレビをつけないようにしましょう。幼児以降にはテレビは1日2時間まで、テレビゲームは1日30分までとしましょう。子どもの部屋にはテレビ・ビデオを置かないようにしましょう。