|
2000年 |
|
レポート |
12/28 |
1.手足口病秋冬型(原因はエンテロ70ウイルスがふつう)がすこし出始めております。髄膜炎を合併することがありますので、発熱のほか、頭痛、嘔吐が強いお子さんは医療機関受診が望まれます。2.インフルエンザは新潟県から公式に長岡地区でAソ連型の分離報告が先週あったのですが、成人を中心に散発のレベルです。3.「嘔吐のかぜ」=ウイルス性胃腸炎、水痘、ムンプスはあいかわらず保育所・幼稚園を中心に流行しております。4.RSウイルス感染がいくらか減少傾向になった印象です。<郡司> |
12/21 |
1.RSウイルスによる呼吸器の感染つまり肺炎・喘息性気管支炎の乳幼児の流行が続いております。2.水痘、流行性耳下腺炎も引き続き流行中。(地域別では県内でまだもっとも発生が多いよう)3.インフルエンザは成人と小児で出始めているがまだ一部の地区の発生にとどまっているようです。当科外来では検査はしていますが、まだ陽性者はいません。(ただし流行は時間の問題でしょう。個人予測は例年どおり一月中旬に流行では?)<郡司> |
12/13 |
■あいかわらず小さい子がゼイゼイするRSウイルスの流行が続きます。喘息性気管支炎または肺炎で喘鳴・呼吸困難の乳幼児の入院が多いです。12月12日現在長岡中央病院小児科40名の総入院で7名がRS陽性で、病棟内隔離の入院です。■「吐くかぜ」=ウイルス性胃腸炎も依然として流行しております。■ムンプス=流行性耳下腺炎と水痘は地道に流行が各地区で続いております。■インフルエンザでは見附・今町地区で先週も数例の散発があったようです。長岡市内でもついに本日12月13日で小児のインフルエンザA型が発生しました。じつは長岡市医師会MLでは成人が1〜2日前に2名別々の医院からインフルエンザ発生の報告が出た矢先でした。まだ大流行はありません。<郡司> |
12/6 |
1.長岡市内ではその後も現在までインフルエンザは発生がありません。2.この1ヶ月以内に流行が続く感染性胃腸炎に関しては感染症定点情報(大塚こども医院)でアデノウイルスとSRSVが混在して分離されました。潜伏期間1-2日の気短タイプ(発熱少なし、嘔吐が主、腹痛あり)がSRSV、2-3日の暢気タイプ(発熱もかなり、嘔吐、腹痛強し、年長児では頭痛も)がアデノウイルスと臨床的には推測できます。いずれでも下痢は比較的軽度かほとんどないようです。3.RSウイルスによる「喘息性気管支炎」が流行を続けております。例年より猛威をふるっている印象があります。参考までに。12月6日午前現在で、長岡中央総合病院小児科(すべて急性疾患のみ大半は喘息発作または肺炎、新生児入院は別枠)入院41名でなんと7名(17%)が1歳未満乳児で鼻汁でRSウイルスが陽性の「喘息性気管支炎」の呼吸困難で入院したお子様です。(平均7−10日間の入院が必要)<郡司> |
11/29 |
あいかわらずゼイゼイ、クークーしやすいRSウイルスやパラインフルエンザウイルスが流行しております。11月27日生後1ヶ月の赤ちゃんが呼吸困難、ゼイゼイで緊急入院して酸素投与治療中です。RSウイルスが鼻汁でプラスでした。また流行性耳下腺炎の髄膜炎(発熱、頭痛、嘔吐が3大症状)が3歳、5才の男の子が2名先週入院しました。相変わらず流行性耳下腺炎の流行も続いております。例年よりこの髄膜炎合併する割合が少ない印象があります。流行しているウイルスの株が弱毒なのかもしれません。また11月25日久しぶりに長岡市内の小学生から無菌性髄膜炎(=ウイルス性髄膜炎)の10歳男児が入院しました。これは例年夏を中心に流行があるのです。今年は9月まででとだえていたのですが、久しぶりの発生です。本人は一日で元気になり、やれやれ。なお原因ウイルスの種類については検体を出してから数ヶ月待たないと新潟県の環境保健検査センターからは返事がもらえません。<郡司> |
11/23 |
(1)見附今町地区で11月21日今年初めての「インフルエンザA型」が幼児で発症したことが検査で確認されました。例年より早い印象ですが今後冷え込みとともに徐々に感染が拡大するものと予想されます。(2)長岡周辺ではパラインフルエンザ2型ウイルスによると推定される「仮性クループ」(かぜウイルスでのどがただれて腫れ上がるために1.ケンケンした咳2.かすれ声、3.息を吸うときゼイゼイして息苦しいが3大症状)が小流行。このウイルスは喘息も悪化させる影響があります。(3)同時に引き続きRSウイルスの流行が続いており、乳幼児のゼイゼイ、呼吸困難の多発がめだちます。このウイルスももともと喘息のあるこどもの発作誘発もしてしまいます。(4)なおウイルス性胃腸炎(=感染性胃腸炎)も引き続き小流行しております。見ていると潜伏期間が1-2日と短いタイプ(原因ウイルスがSRSVでしょうね)と3-4日間とやや長めのタイプと2種類が地区集団別に流行があるようです。年長幼児ー学童ではこのウイルスで嘔気、嘔吐のほかに38.0度前後の軽度発熱と頭痛を伴う例が多い印象があります。いずれもつらいピークは24時間以内で2-3日でなおってしまいます。<郡司> |
11/10 |
見附方面を主に界隈でRSウイルスというかぜウイルスが流行し始めました。病院では鼻水からこのウイルスがいるか調べる検査をしていると陽性となって入院する患者が増えております。症状は咳込み、喘鳴(ゼイゼイ、ヒューヒュー)であり、発熱することも多いです。ぜんそくによく似た病状になりますので、呼吸困難がある乳幼児では入院も必要になります。<郡司> |
11/6 |
長岡:現在は水痘と流行性耳下腺炎が幼稚園・保育所で小規模に流行しております。10月下旬から11月上旬にかけて見附市方面のお子さんが嘔吐症で、これまた感染の小流行を見ました。10月27日長岡中央総合病院小児科外来で点滴治療同日受診者の10名弱が28日夜から29日にかけて嘔吐で発症(1/4に発熱合併)して29日(日曜日)の
同院救急外来受診して相次いで点滴処置を受けました。下痢は目立たず、年長児は腹痛と頭痛も訴えました。おそらく小型球状ウイルス(SRSV)による胃腸炎の小流行かと推定されました。<郡司> |