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2000年 |
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レポート |
12/28 |
■11月から12月にかけて、38度から39度の発熱が4から7日間続き、扁桃腺に白い膿苔が付着する子どもが多く見られました。6例に咽頭ぬぐい液でウイルスを調べたら、4例がアデノウイルス3型でした。半数に結膜炎を認めました。■溶連菌感染症の咽頭ぬぐい液からA群溶血性連鎖球菌の血清型別(T型別)12型が検出されています。最近はほぼ100%がこの型です。特有な咽頭発赤を認める典型例の他に、全く発熱なく、咽頭発赤もなく、下肢と上肢にバラ疹様紅斑を呈する症例が時々います。■12月中旬に、5歳の双子の女の子が、頭しらみで来院しました。顕微鏡で見ると、頭髪にしっかり付着した卵の中に幼虫が生きていました。田上町の幼稚園児でした。(加茂:五十嵐)<斎藤> |
12/21 |
12月に入ってからは、感染症が少なくなっています。嘔吐を主症状としたウイルス性胃腸炎が学童、幼児に多いです。ムンプス、水痘、溶連菌感染症がぽつぽついます。インフルエンザは、先に報告した1例(4歳、女児、三条市)以後、全くいません。発熱と結膜炎を合併するアデノウイスル感染症が時々います。扁桃腺に白い膿が付着し、発熱する子が増えてきました。(五十嵐)<斎藤> |
12/18 |
昨日4歳の女児、熱性痙攣初発でフルA陽性でした。住所は三条市大野畑。また吐き気、嘔吐の児が多いです。(千葉)<斎藤> |
12/8 |
済生会三条病院では今週2名のフルA陽性がありました。インフルエンザワクチン接種は2回目にはいっています。流行性耳下腺炎による髄膜炎も3名入院しています。高熱の続く扁桃炎もあり、眼症状があるときにはアデノチェック(数分で判定可)施行して陽性例もありました。また溶連菌感染症も多いです。(千葉)<斎藤> |
11/28 |
11月27日(月)水痘の新患が15名来院。生後6ヶ月から5歳。水痘ワクチン接種済みが3名。加茂市10名、田上町3名、三条市保内2名。開業11年目ですが、一度にこんなに多数の水痘患者が来院するのははじめてです。ライ症候群などの致死的合併症が出ないことを祈っています。もちろん、一切の解熱剤は使用しないように外来指導しています。(五十嵐)<斎藤> |
11/27 |
感染性胃腸炎が相変わらず多いです。嘔吐・下痢が主症状ですが、点滴を要する子は余り多くありません。水痘がぽつぽつ出ています。未罹患者が多い保育所や幼稚園では流行に気をつけましょう。夜に発疹が出ていなくても、翌朝にはわかることがあります。登園前に体を見ておくようにしたいものです。インフルエンザを疑わせる発熱(喉は赤くない)の児童2名にフルA検査を施行しましたが、まだ陽性者はでておりません。溶連菌感染症は幾分下火になったように思います。<斎藤> |
11/16 |
■加茂:百日咳の家族内感染がありました。▽2ヶ月男児(発端者) 百日咳疑い。11月3日より咳出現。チアノーゼなし。11月6日白血球数17000。レプリーゼあり。現在クラリスロマイシン内服中。▽7歳女児(姉) 小学1年生9月初旬より咳出現。しばらく続くも現在咳なし。三種混合1期追加まで済。11月9日百日咳抗体新株2560倍、旧株1280倍。白血球数8170。▽36歳男子(父) 建設業社員9月中旬より咳出現。現在も強い咳あり。11月9日百日咳抗体新株320倍、旧株160倍。白血球数7590。 姉は他医にて抗痙攣剤内服中であり、10月上旬に咳が続くということでクラリス4日間処方され内服した。父は他医にて咳嗽の精査を受けた。アレルギー検査は正常とのことだった。その間オノン、テオドール、去痰剤を内服するも咳は軽快せず。三種混合ワクチン接種済の場合、10年以上経過すると新株、旧株の抗体価は90%以上が80倍以下。従って、姉は勿論、父も百日咳菌に近日、感染したと判断しました。幸い2ヶ月乳児は重症化せず、母が看護婦をしていたので、現在のところ入院しないで観察中です。(五十嵐)<斎藤> |
11/10 |
■吉田:いまのところさしたる流行というものはないようです。一生懸命インフルエンザワクチンをしています。11月4日腹痛、血性下痢で入院の吉田町在住7才男児より病原大腸菌O157が検出されましたが合併症はなくすみやかに症状改善しています。家族の検査では全員陰性でした。(柳原)■加茂:下条地区在住の6歳女児と4歳男児の姉弟が10月19日より嘔吐出現しました。発熱なし。下痢なし。腹痛なし。10月20日の便ウイルス検査で両名ともSRSV陽性でした。10月20日の検尿でアセトン2+と1+でしたが、輸液は不要でした。すぐ軽快しました。生牡蠣の摂取の既往はありませんでした。(五十嵐)<斎藤> |
11/8 |
三条:10月はじめから、生後6ヶ月未満の百日咳の入院が三名ありました。栄町近辺〜三条の住所です。そのほかには、流行っている印象の疾患はありません。<千葉> |
11/7 |
加茂:10月上旬より加茂市の山よりの七谷地区でマイコプラズマ肺炎が流行しました。七谷小学校1・2・5年生に計5名の肺炎が発生しいずれも外来点滴で軽快しました。母親や地域の大人も数名マイコ肺炎でした。これほどはっきりした流行は10年来はじめてです。■10月上旬より、加茂市の真中くらいの地域で保育所と小学校で伝染性紅斑が計10名ほど発生しました。合併症患者はなし。今日も1名発生しましたが、西加茂地区の幼稚園児でした。■加茂市須田地区、下条地区で溶連菌感染症がかなり集団発生しています。須田保育園、須田小学校、下条小学校は要注意。また、手足口病も須田保育園では流行中です。<五十嵐> |
11/4 |
三条:今週の感染症の印象はマイコプラズマ感染症が5例いました。喘息発作に合併した気管支炎で認められました。あとは溶連菌感染症が2例、水痘が2例でいずれも散発的でした。単純ヘルペスによる口角炎にステロイド軟膏を処方されたため急速に悪化して2次感染を伴い顔面に拡大して蜂窩織炎を合併入院した症例がありました。こわいですね。<桑原> |
11/3 |
晩秋にもかかわらず、手足口病がまだ散発しています。<斎藤> |