17)お茶じゃない!

 ペットボトルの飲み物が普及したため、ご家庭のダイニングテーブルの上や冷蔵庫の中にあっても違和感のない風景になっています。今回はそのペットボトルの話です。祖父がワックス剥離液の原液を緑茶のペットボトルに入れて冷蔵庫で保管していました。この剥離液は緑色で緑茶と同じ色調でした。その日は祖父母が孫の面倒を見る日で、2歳の孫をつれて祖父母は公園に出かけました。その時に緑茶だと思ってその剥離液入りのペットボトルを持参してしまったのです。昼過ぎに祖母がそのペットボトルを孫に飲ませたところ、一口飲んですぐに吐き出しました。祖母もなめてみたところピリピリと舌がしびれました。すぐに受診し入院治療を受けました。のどや消化管の粘膜がただれていたそうです。

また、別の例ですが、母親が職場から業務用アルカリ性洗浄液をペットボトルに入れて家庭に持ち帰りました。緑色の液で外見は緑茶と同様でした。8歳の男の子がテーブルに置いてあったこのペットボトルをお茶だと思って口に含みました。変な味がしたのですぐに吐き出しましたが、その後、嘔吐しました。数日の入院治療で元気になりました。

 食品を入れる容器に、食品以外のものを入れて保管するのは危険です。