平成26年4月頃から第3の洗剤として1回パックタイプ洗濯用液体洗剤が売りだされました。使いやすさが特徴ですが、色や形がキャンディに似ており子どもの興味をひく製品です。以前から「新しい製品が出ると新しい事故」が発生すると言われていますが、この製品についての事故報告が日本小児科学会の傷害速報に3件寄せられました。3件は1歳から2歳の子ども達で、パックタイプ洗剤をかじって内容液を飲み込んでしまいました。いずれの子どもも嘔吐が見られ受診しましたが、その後落ち着き、回復に向かったとのことです。日本より先に販売が始まった米国でも同様の事故が2年間で17230人報告されており、そのうちの1名は死亡しています。ほとんどが誤飲事故で、1、2歳が多かったそうです。パックタイプ洗剤のフィルムは水で溶けるため口に入れかじっていると破れてしまいます。口の中で破れると中の洗剤を飲み込んでしまうほか、気管に入る危険性もあります。また、飛び散った洗剤が眼に入ったり、皮膚についたりする事故も報告されています。パックタイプ洗剤は便利な新製品ではありますが、子どものいるご家庭ではなるべく従来型の洗剤を使うことをお勧めいたします。
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