1)はじめに:スマホに子守りをさせないで

 日本小児科医会は昨年「スマホに子守りをさせないで」というポスターを作りました。「むずかる赤ちゃんに子育てアプリの画面で答えることは赤ちゃんの育ちをゆがめる可能性があります。」「親子の会話や体験を共有する時間が奪われてしまいます。」「赤ちゃんの安全に気配りができていません。」という注意がポスターに書かれています。実は、日本小児科医会は10年前からテレビ・ビデオ漬け育児の弊害を指摘しています。子どもの発達に悪影響を及ぼした症例が報告されていたからです。メディア機器はさらに発達し、スマホ・タブレットの時代になりました。スマホ育児の問題点は、 親の視線が子どもを向いておらず、子どもの視線も親に向いていないことです。ではどうしたらいいか?その答えもポスターに載っています。「赤ちゃんと目と目を合わせ語りかけることで赤ちゃんの安心感と親子の愛着が育まれます。」「親子が同じものに向き合って過ごす絵本の読み聞かせは親子がともに育つ大切な時間です。」「散歩や外遊びなどで親と一緒に過ごすことは子どもの体力・運動能力そして五感や共感力を育みます。」皆さん、ご自分のスマホの使い方、一度点検してみてください。